セルフマネジメント力を高める


『今の自分の行動に集中する』

あなたは、「マインドトーク」という言葉を聞いたことがありますか?

これは「自動思考」とも呼ばれ、人の頭の中に無意識のうちに流れている言葉のことです。
あなたも、実際に目の前で起きている出来事とは無関係な頭の中のおしゃべりが止まらない事ってありませんか?

たとえば、会社の廊下ですれ違った上司が挨拶の返事をしてくれなかった時。

その上司は、何か別の考え事をしながら歩いていて、あなたからの挨拶には単純に気づかなかっただけなのに、
「私、昨日なにかやってしまったのかな」などと妄想を膨らませます。

さらには、「私の事を嫌っているに違いない」、
「ほかの上司仲間とも、私の話をしているに決まっている」、
「皆で私の事をだらしのない奴と言っているんだ」、
「もうこの会社ではやっていけない」などと、事実とは無関係な妄想をエスカレートさせることも。

このような認知のゆがみは、人間なら誰でもあること。

このゆがみを矯正し、理性的な方向に自らを立て直す方法のひとつとして今注目されているのが、「マインドフルネス」です。

「マインドフルネス」とは、今目の前で起きている事実だけに自分の目を向けさせる、小さな行動のことです。
有名なところでは、グーグル社が社内に取り入れて大きな成果をあげています。

そのやり方は様々ですが、どこでも簡単にやれる方法を一つご紹介します。

妄想が止まらなくなって不安な気持ちになったり、衝動的な感情による過剰な発言や行動を自ら感じ取ったら、まず5秒ほど何もせず静止します。
心の中で、ゆっくりと五つ数えるといいです。

それだけで体の火照りが消えて落ち着くことも珍しくありませんが、まだ足りないようなら、自分が落ち着ける場所に移動するといいです。

そしてそこで体を楽にして、また自分の呼吸をただ数えてみてください。
「今」に集中して身体の緊張をほぐすことで、心のこわばりを解いていくのです。

「私は今、悲しい気持ちになっている」、
「気持ちが沈んでいる」、
などのように、その時の自身の気持ちを書き出して目に見えるようにする「ラベリング」という方法もあります。

いずれもポイントは、「今の自分の行動に注目する」ということです。
趣味に没頭する時間を作ることも、広い意味で「マインドフルネス」のやり方のひとつです。
最近は瞑想や座禅に取り組む人も増えています。
ご興味をお持ちの方は、ぜひあなたに合う方法を探してみてはいかがでしょうか。

▼グーグルのマインドフルネス革命―グーグル社員5万人の「10人に1人」が実践する最先端のプラクティス


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