予習的教育法


『あらかじめ練習させる』

昨日は久しぶりに小樽市主催のCSP(コモンセンス・ペアレンティング)講座にゲスト参加させて頂きました。

CSPとは、米国最大規模の児童養護施設ボーイズタウンで開発された、行動分析学を応用した子育てプログラムです。

昨日のテーマは、セッション4「予防的教育法」です。

予防的教育法とは、この先子供に起こりうる状況に備えて、あらかじめ言って聞かせ、練習させる方法です。

ひとつ例を示します。

  1. 「○○君、今ちょっといい?」
    「夕食ができたよ」とお母さんが呼んだら、聞こえた合図に「わかった」と言ってほしいの。
    そして、まっすぐに帰ってきてほしいの」
    (とってほしい行動の説明。具体的に、肯定的に、簡潔に。)
  2. もしすぐに帰ってきたら、夕食後にまた遊べる時間が増えるわ。
    (理由の説明。子どもの側に立った理由を。)
  3. 一度、実際にやってみようか。
    呼ぶからね、何と言って、どうするのかを見せてね。
    (練習する。楽しく、短く。)
  4. よくできたわね。
    さあ、遊びに行ってらっしゃい。
    いい、お母さんが呼んだら、「わかった」と返事をして、すぐに帰ってくるのよ。
    (励まし)

そして実はこの方法は、子どもだけでなく大人にも効果的です。

たとえば部下が新しいことをしようとしている時や、うまくできない仕事のやり方を改めようとするときなどに、このように使ってみてはいかがでしょうか。

  1. 小室くん、次に君の後輩が失敗をしてしまったら、「そんな事もあるよね。次はどうしたらいいと思う?」と言ってほしいんだ。
  2. そうすることで、君の後輩に自分の頭で考えるきっかけが生まれて、同じミスをしなくなる可能性が高まるから。そうしたら、君のイライラも減るでしょう。
  3. 僕の説明わかったかな?一度復唱してもらえる?次に小室くんの後輩が失敗をしたら、何と言って声をかける?
  4. (小室くんに自分がすべきことを復唱させる)
  5. 「うん、いい感じだ。小室くんはきっと後輩にとって話しかけやすい先輩になれるよ。

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