「笑顔で相手の名前を呼ぶ」

昨日・一昨日と、私の尊敬するおもちゃコンサルタント・マスター菊地三奈さんが講師を務める講座に参加してきました。
内容は、認定NPO法人日本グッド・トイ委員会による「おもちゃインストラクター養成講座」です。

おもちゃを通じてより豊かな子育て・生活を実現しようという趣旨で開催されているこの講座ですが、私は特に、「楽しくなければ遊びではない」「子どもの自主性を重んじて」という部分が気に入りました。

楽しいからこそ「また遊びたい」という気持ちが子どもに生まれ、自主的だからこそ楽しいと感じられます。
これは、行動分析学のABCモデルの原理に照らしても納得がいきます。

そして、よく「遊びは学び」といいますが、「楽しくなければ学びではない」「学習者の自主性を重んじて」と読み替えることで、そのまま大人の学びにも当てはまるわけです。

▼行動分析学におけるABC分析とは
http://tsunagu-concierge.jp/2015/02/22/mailmagazine-backnumber-59/

さてそれでは本日のテーマ『思わず反応してしまう声がけ』に移りたいと思います。

前回の配信では、職場での会話の回数を増やすための三つのポイントをお伝えしました。

  • 計測する
  • 話しかける
  • 話しかけてもらう

会話の回数を増やすことで信頼関係を深め、新しいアイデアや自発的な行動を促すことによってチームとしての成果を高めることが目的です。

そこで本日は、会話の回数を増やすための『話しかけ方』について考えてみましょう。

会話の回数を増やすためには、あなたの話に対して相手に反応してもらう必要があります。
相手に反応してもらうための自然な方法は、相手に『自ら反応したい』と感じさせることです。

そして相手に『自ら反応したい』と感じてもらうためには、(相手にとって)楽しかったり、癒されたり、心地よかったり、そうした「良かった体験」をあなたとの会話の中に見出してもらうことが重要です。

それではここで、このメールタイトルにあるような『相手が思わず反応してしまう声がけ』って、どんな声がけだと思いますか?

すでに冒頭で示しているのでお気づきかもしれませんが、そのシンプルな方法のひとつは『笑顔で相手の名前を呼ぶ』ことです。

『笑顔』の効果はあらためて強調するまでもないかもしれません。

  • 笑顔を見せることで、相手が嬉しい気持ちになる
    (脳内のミラーニューロンという神経細胞の働きにより、人は目の前の事を自分の事のように感じるため)
  • 笑顔を見せられることで、相手もあなたに微笑み返したくなる
    (心理的な返報性の原理が働くため。喜ばせてくれた相手を、次は自分が喜ばせてあげたくなる)
  • 笑顔を見せたあなたの口からは、肯定的な言葉しか発せられない
    (ためしに笑顔を作ったまま「何やってるんだ!」などの否定的な言葉を発してみてください。
    きっととても難しいと思います)

また、相手の名前を呼ぶことによって、あなたが相手に関心を持っていることを示すことができます。

たとえば次の二人のホテルマンの事例を比べた時、どちらの方が反応を得やすいと感じますか?

  • お客様、おはようございます。
  • 小室さま、おはようございます。(ご朝食はいかがでしたか?)

世界のラグジュアリーホテルが加盟するLHW(Leading Hotels of the World)の審査規格では、
「一度の会話の中でお客様の名前を3回以上呼んだか?」(電話予約の場合)
といったパーソナルタッチ(=それぞれのお客様への個別対応)計測項目があります。

また、人間関係の大家デール・カーネギーは、その名著『人を動かす』の中で次のように述べています。
「名前は、当人にとって、もっとも快い、もっとも大切な響きを持つことばであることを忘れない」

つまり、相手が『喜んで反応したい』と感じたり、あなたに対して『反応しないと悪い』と感じるような声がけをするには、相手の名前を呼ぶことは欠かせないといっても過言ではないのです。

挨拶の冒頭に、名刺を頂いた直後に、電話でお名前を伺った直後に、
『相手の名前を呼ぶ』ことを、今からすぐに始めてみませんか。

アメリカのある調査では、この『笑顔で相手の名前を呼ぶ』ことを意識的に挨拶に取り入れた経営者の8割が、1ヵ月で職場やプライベートの人間関係が改善して成果があがったと回答したそうです。

次回は、相手から話しかけられるための工夫についてもお伝えしていきたいと思います。