学習効果を高める人間関係づくり


『相手を信用すると、自分も信用される』

あなたは、「返報性の原理」という人間心理の法則を聞いたことがあるでしょうか?

これは、他人から何かしてもらった際に、「自分もお返しをしなければ」と考える心理状態を指します。

たとえば、レストランで食事をしている時に、とても親切にサービスしてくれたウェイターの方から、「デザートはいかがですか?これなんかとてもお勧めですよ」などと言われたら、それほど欲していたわけでもないのに、「じゃあ、お願いするわ」と返答してしまうようなことはありませんか?

人には、相手の好意に対して自分も何らかの形で報いたいという心理が働きます。

ですから、この法則を念頭に、相手との信頼関係を築こうとするならば、次のような方法が考えられます。

  • 自己開示する。
    「昨日は、妻と子どもたち三人を連れてバーベキューしたんだ。ほら、この写真見てよ。」
    「いや~、昨日は飲みすぎちゃって参った。起きたらソファーの上にいたよ。」
    プライベートな話や失敗談などを通じて心理的な距離を縮めようと試みる)
  • 認める。
    「小室くん、おはよう。今日も元気でいいね。」
    「昨日お願いした仕事、すぐにやってくれて助かったよ。お客様も喜んでいたよ。」
    (相手を認めることで、「信用してるよ」「感謝してるよ」というメッセージを伝える)

自分から自己開示すれば、相手も自己開示するようになる。
自分が相手を認めれば、相手も自分を認めるようになる。
自分の話を聞いてほしければ、まずは自分が相手の話をよく聞く。
相手に学んでほしければ、自分も相手から学ぶ姿勢を持つ。

話が少し変わりますが、人が何かを学習するということは、自分の外からの新しい情報を受け入れるということです。

ここでちょっと考えてみてほしいのですが、信用していない、信頼関係のない人の言葉を、あなたが素直に受け入れることはあるでしょうか?

見ず知らずの人に、「この話知ってる?」などと言われても、それをそのまま受け取ることは少ないのではないかと思います。

ですから、(たとえが悪いかもしれませんが)サギ師が人を騙す際にも、まずはとにかく相手から信用を得るという事に注力をするようです

あなたが相手に「学んでほしい」と思ったら、まずは信頼関係をつくること。
そしてそのためには、あなたから相手に信頼を示す事です。

きっと効果を感じられると思いますので、試してみてください。


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