『続けてほしい行動をほめる・認める』

人がある仕事をできない理由は、次の二つのいずれかです。

  • やり方がわからない。
  • 続け方がわからない。

私がこう話すと、「やり方がわからない」には理解を示される方が多いですが、逆に「続け方がわからない」には首を傾げる方が多いです。

そしてその理由として「できるのにやらない人はただの怠慢」、「本人のやる気の問題」と挙げられる方が多いように感じます。

そうおっしゃる気持ちはよくわかるのですが、行動が続かない理由を、本人の「やる気」や「根気」に任せたままで、果たしてその状況が改善するのでしょうか?

行動分析学では、数々の実験により人が行動をつづける理由を明らかにしています。
人は、ある行動をとった結果、本人が良かったと感じる体験をすると、また同じ行動を繰り返します。

詳しい解説は、過去に記載したABC分析に関する記事をご覧いただきたいのですが、簡単に説明するとこういう事です。

  1. お昼時にあるラーメン屋の前を通りかかった。(先行条件)
  2. その店に入って食べた。(行動)
  3. とてもおいしかった。(結果)

そのお店を選択するという行動をしたら、良い結果が得られています。
この場合、次も同じ条件(=お昼時にそのラーメン屋の前を通りかかる)が整った際、同じ行動(=その店に入って食べる)をとる確率が上がります。

逆に、結果が悪い(=まずい)場合、次は別の行動をとる確率が上がります。

この原理を利用して、本人の行動に対して与える結果を意図的に変えて、次回以降の行動選択の確立を変えることを、確率操作と呼びます。

つまり、あなたの部下や後輩のある行動の継続性を高めたいのであれば、その行動をとった直後に良い結果を与えればいいのです。
そしてその結果は、60秒以内に与えることが最も効果的であると実験結果により証明されています。

何の用意もなく、いつでもどこでもできる良い結果の与え方は、「ほめる・認める」という事です。
具体例を示しておきますので、ご参考にしていただけると嬉しいです。

  1. 「小室君、頑張っているね」 (賞賛を与える)
  2. 「お客様へのサンキューレターを欠かさず書いているんだ」 (望ましい行動を表現する)
  3. 「先日もお客様から感謝のコメントが届いていたよ」 (理由を述べる)
  4. (行動回数記録シートに、今日書いた通数を記録する) (良い結果を与える)

▼ABC分析に関する解説はこちら。
http://tsunagu-concierge.jp/2015/02/22/mailmagazine-backnumber-59/