「客観的な行動事実を、具体的に、簡潔に表現する」

あなたは日頃、部下に仕事の指示を出したり、育成にあたる際に、
表現方法について何か意識されていることはありますか?

本日は、「部下の行動を、抽象的な言葉を使わずに、具体的に表現する」方法をお伝えします。

まずはじめに「行動」とは何かを定義しましょう。
行動とは、目で見たり、耳で聞いたり、数えたりすることができる客観的な事実のことです。

その定義に従った場合、次の表現って行動を表していると思いますか?

「あいつはダメだ。やる気がない。」

「ダメ」って目に見えないですよね。
「やる気」って耳で聞こえないですよね。
これらは客観的事実ではなく、主観的感情です。

これに対して、行動、つまり客観的事実を表すのは、このような表現です。

「彼は昨日の日常点検の際、三項目の手順を飛ばした」

いかがでしょう?
両者の違いは、見たまま・聞いたままを表現しているか(=後者)
それとも事実に自分の解釈を加えているか(=前者)です。

ではなぜ感情ではなく、行動を表現する必要があるのでしょう?

次の部下指導の事例を見てみましょう。

否定的であいまいな表現:「小室くん、君はどうして言われた事をきちんとできないんだ」

肯定的で具体的な表現:「小室くん、作業点検表の注意事項を読んで、もう一度やってごらん」

どちらの表現が、部下に伝わりやすい内容だと思いますか?
指導を受けた部下が、より正しい行動に向かいやすい表現は?

やり方がわからずにうまくいかない相手に、「きちんと」と言っても、
その「きちんと」がわからないから困っているわけです。

同様に、続け方がわからずに行動が習慣化しない部下に対して
「やる気を出せ!」と叫んだところで、ほとんどの場合、問題は解決しないでしょう。

「やる気」や「性格」などの心の強さに頼らずに行動を習慣化させるヒントは、また後日お伝えします。