「落ち着いて、事実に基づいて伝える」

この数カ月の間、次のようなタイトルでどなたでも受けられる公開講座を続けています。
『ホテルオークラの元人事課長がお伝えする人と組織の育て方』

実は昨日も開催していたのですが、
「大好きなアイスを35個我慢しても聴く価値のある内容でした!
などと喜んで頂けました。(笑)

以前の回に同僚の方がご参加くださり、
そのご紹介でお越しいただいたご受講者様もいて嬉しかったです。

皆様、それぞれの置かれた状況をより良くしたいと、
真剣に、誠実に考えていらっしゃる方ばかりで、
セミナーの中で前向きなやりとりが何度も生じたのが印象的でした

次回の開催はこちらです。
ご興味をお持ちの方はぜひお申込みください。
http://www.plat22.com/44438.html

さて、本日のテーマは「NGな叱り方」です。
まずは簡単な事例をご紹介します。

  1. 新入社員の小室君が、会議開始の1分前に会場に入ってきて、何食わぬ顔をして席に着きました。
  2. それを見ていた上司の島田課長は、カッとなって皆の前で怒鳴ってしまいました。
    『「1分前に入ってきて、「すみません」のひと言も言えないのか!
  3. 新入社員なら会議の準備を手伝うのが当然だろう。
  4. 君は何をやってもギリギリな仕事ばかりだ。
    そんな事だからいつまで経ってもミスが減らないんだ!!』

いかがでしょうか?
意外と遭遇しそうなシーンではないかと思います。

でもこのような叱り方をされた小室君は、島田課長の言葉を素直に受け止められたでしょうか。

「突然怒られた」「先に言ってくれればいいのに」「おもしろくない」
そのような感情面が先に立ってしまって、肝心の正すべき行動に注意を向けづらいと思いませんか?

このような場合に往々にして生じるのは、
「島田課長が見ている時だけ」言われた事をやる習慣がつく、ということです。
なぜなら、本心でその物事の必要性を理解していないからです。

それでは、この場面であれば、たとえばどのように改善する余地があるのでしょう?

時系列で眺めてみましょう。

2.「カッとなって怒鳴る」のではなく、まずは自分を落ち着かせましょう。6秒待つ。深呼吸など。
普段は抑えていることや思いもよらないことを口走り、人間関係が崩れることを防ぎます。

3.「1分前に入ってきて」いるので、開始時刻は守られているはずです。
明確にされていない暗黙のルールがあるのなら、あらかじめハッキリと伝えてあげましょう。
こうすることで、「聞いていない」「突然ナンダ」という感情を抱かれづらくなります。

4.「何をやっても」「そんな事だから」など、事実を誇張していると思いませんか?
その場においては、「会議開始1分前に会場に入った」というのが事実です。
事実を逸脱したり、こじつけりしても相手の納得感は高まりません。

ポイントは、あらかじめ伝え、練習させて、できた時に認めること。
それでもできなかった時に、「事前の話と違うよ」「こうしよう」と立ち戻ることが肝要です。