「客観的な行動事実を、具体的に、簡潔に表現する」

「わかりやすいコミュニケーション」とは、
「部下の行動を、抽象的な言葉を使わずに、具体的に表現する」とです。

わかりやすいコミュニケーションを用いることで相手に自分の意図することが伝わりやすくなり、
また、さらにその先のコミュニケーションが増えるというグッドサイクルが回るようになります。

その手順として、まずはじめに「行動」とは何かを定義しましょう。

行動とは、目で見たり、耳で聞いたり、数えたりすることができる客観的な事実のことです。

その定義に従った場合、次の表現は果たして「行動」を表していると思いますか?

「あいつはダメだ。やる気がない。」

「ダメ」って目に見えないですよね。「やる気」って耳で聞こえないですよね。
これらは客観的事実ではなく、(事実を自分なりに解釈した)主観的感情です。

これに対して、行動、つまり客観的事実を表すのは、このような表現です。

「彼は昨日の日常点検の際、三項目の手順を飛ばした」

違いがあることは、おわかりいただけたかと思います。

ではなぜ感情ではなく、行動を表現する必要があるのでしょう?

これは、その状況における具体的な事実が明らかになるからです。
さらに、状況が具体化されれば、対応がしやすくなるからなのです。

次の部下指導の事例を見てみましょう。

否定的であいまいな表現:「小室くん、君はどうして言われた事をきちんとできないんだ」

肯定的で具体的な表現:「小室くん、作業点検表の注意事項を読んで、もう一度やってごらん」

どちらの表現が、部下に伝わりやすい内容だと思いますか?

客観的な行動事実を、具体的に、簡潔に表現することが、わかりやすいコミュニケーションを実現する第一歩となります。

▼参考記事: 「なぜ部下のことを怒鳴るべきではないのか」
http://tsunagu-concierge.jp/2015/03/10/mailmagazine-backnumber-71/